オーナメンタル・キッチンガーデン(ポタジェ)

世界で一番有名なキッチンガーデンは、英国コッツウオルズ地方にあるバーンズリーハウスのポタジェであることは間違いないでしょう。チャールズ皇太子がアドバイスを求めるなど、イギリスを代表するガーデナーだったローズマリー・ヴァレリー夫人が、長い年月をかけて完成させたものです。

 

pota_01そこには、整形式庭園のような幾何学模様のレイアウトが取り入れられています。色や形や大きさを考えながら、シンメトリーに混植された野菜たちには、草花の花壇以上の美しさと楽しさがあります。ウィグアム(インディアンの小屋)と呼ばれる円錐形の支柱によって立体感も加わり、畑というよりはガーデンです。単に装飾的というだけでなく、連作障害対策など実用面においても大きなメリットがあります。

 

別冊家庭画報 菜園ガーデニングで紹介されたお洒落なデザインの数々。育てて楽しく、見て美しく、食べておいしい、それがオーナメンタル・キッチンガーデンです。

フランスではキッチンガーデンはポタジェと呼ばれ、中世の修道院に起源があります。自給自足の生活の中、狭い院内で食用になる植物を混植で栽培する必要がありました。「ポタジェ」の語源は「ポタージュ」(potage、「スープ」)であり、ポタジェでスープを作るための野菜を栽培したわけです。その後、実用だけでなく見た目の美しさが重視されるようになり、荘園や城主の庭などに現在のオーナメンタル・キッチンガーデンの原型とも言えるスタイルが形成されて現在に至っています。